家族葬の費用の相場や平均額について知りたい気持ちは有るけれど、葬式の事は考えたくもないし、よく分からない世界…。
聞こうと思っても、誰に聞いたら良いのか分からない…。
勇気を出してネット検索したら、上位にあるのは葬儀会社のサイトばかり…。
そこで、私の出番です。
葬儀業界15年以上の経験で1,000件以上のお葬式を見送って来た葬儀のプロが、中立な立場で家族葬の場合に必要なお葬式費用の相場について説明します。
こちらのサイトをご覧になっている方は、もしかしたら、「お身内が急に亡くなられた」のかもしれません。
急に亡くなられた場合は、時間的にも精神的にも余裕がないでしょうから、
家族葬の「相場」なんて簡単には答えられません…
「〇〇万円くらいが相場です」とは簡単には言えない
というのが素直な私の考えです。
もったいぶってる訳では無いんです…。
そこで、
まずは
相場や平均と言うよりは「多い価格帯」でざっくりお伝えします。
相場ではなく、お葬式での「多い価格帯」
お布施(宗教者への謝礼)以外の金額で答えます。<税別>
家族葬の場合は、「50万~100万円程度」。
一般葬の場合は、「70万~150万円程度」。
上記の金額は、あくまでも「多い価格帯」をお伝えしました。
もちろん、これよりも安い場合もありますし、かなり高い場合もあります。
<お布施>
家族葬でも一般葬でも20~35万が一番多い価格帯です。(お寺様が1人でお越しになる場合の価格帯です)
※この価格帯より安い場合や高い場合もありますので、お布施についてはお寺様に事前にご相談ください。
※お寺や宗教者とお付き合いのない方は、葬儀社に相談されるか、自分で探すかとなります。
「なぜ相場を簡単に答えられない」のか?
「家族葬の相場は?」とか「お葬式の相場は?」って質問は、
「車の相場は?」って質問してるのと同じなんです!!
「車の相場は?」って尋ねられても、
「大枠過ぎて答えられない…」ですよね?!
「車」って、普通車・軽自動車・ワゴン車など色んな種類が有ります。
仮に「ワゴン車」と限定しても、その中でも色んなタイプがあるので「ワゴン車の相場」程度の絞り込みでは答えられません。
「希望条件にもっと絞り込みが必要」なのは、お葬式も同じなんです。
車の大きさや排気量、オプション(カーナビやサンルーフやホイールなど)など、何を選ぶかによって金額は大きく変わります。お葬式も同じなんです。
相場とは、「その内容なら、だいたいこのくらいが一般的かな」という基準のようなものです。
ですので、「相場」を答えるには、ある程度の内容や条件が無いと答えられないのです。
数社に相談することで予備知識が付き、同じような内容で金額を提示して貰えます。
そうすると、「その内容での大体の相場感」が掴めるはずです。
- 祭壇のグレード
- お食事の数と単価
- お参りの数(返礼品の数と単価)
- 香典を受けるか受けないか(香典を受ける方が実質の金額負担が軽くなる場合が多い)
葬儀費用の「平均」なんて気にしない!!
早く「平均額を教えてよ…」って思われている方もいらっしゃるかもしれません。
急がれてる場合でも、もう少し説明にお付き合いください。
なぜ、平均額を気にしなくて良いのか?
ネット検索したら「葬儀費用の全国平均」とか「○○地域の平均」などが出てきます。
「家族葬の平均」といった内容も出てきたりします。
しかし、私が疑問に思うのは3点です。
- どういったデータを集めて「平均」を計算したのか?
- 「家族葬の平均」って、家族葬だけのデータをどうやって集めたのか?
- 平均額を知って意味が有るのか?
残念ながら、「平均を導くためのデータ」なんて個人情報の観点もあり、集めようがないんです…。
ということは、「平均額」も「相場」も参考にならない数字なのです…。
同じ地域でいくつもの葬儀社が営業している今の時代でも、各葬儀社のデータは公的機関でも集めれません。
加えて、「家族葬だけのデータ」なんて集めようが無いのです。
仮にデータが取れても、平均額なんて参考にはなりません…。
と申しますのは、次に挙げる例で分かってもらえると思います。
平均額が参考にならない例
*例えば、2つの5件のデータを比較してみます*
<Aのパターン>300万・100万・100万・50万・50万。
<Bのパターン>500万・50万・50万・50万・50万。
Aの平均は120万。
Bの平均は140万。
5件の内訳を見れば、
Aの主流は50~100万です。Bの主流は50万です。
ところが、Bのほうが平均値は高くなってしまいます…。
平均値なんて、こんなものなんです…。
もしも、どうにかして、ある地域のすべての葬儀のデータを集めることが出来て平均値を出せたとしても、
平均値と比較することは、まったく意味のないことは分かってもらえたと思います。
葬儀は内容の幅が大きいので、
「平均」を気にするならば、「もっと狭い範囲での正確な平均値」がデータとして有れば参考になります。
(例えば、〇〇地域の「参列者30人の場合の平均」「50人の場合の平均」「100人の場合の平均」といった平均値)
こういったデータがない以上は、「平均額」なんてまったく比較や参考にする意味はないと感じます。
家族葬の費用面でのポイントとは?
次に、きっとお知りになられたいことは、家族葬に限らず「お葬式を費用面で考える時のポイント」だと思います。
私が考える葬儀費用のポイントは2つ。
「内容と価格のバランス」と「予算感」です。
- 「どのくらいの予算を考えておけば良いのか?」
- 「予算はこのくらいだけど、一般的な相場と比べて安い?高い?」
って思われてる方もいらっしゃるはずです。
もしくは、実際に見積書や請求書があって、
- 「このくらいの金額なら、ぼったくられてる?または、恥ずかしくない?」
とお考えの方もいらっしゃるはずです。
しかし、上記の「多い価格帯」では値段幅が大きく、たいていはこの価格帯の内になります。
だから、「安心感は感じにくかった」とも思います…。
もっと値段幅が狭くないと、「相場に比べてどうなのか?」の安心感には繋がりにくいです。
価格と内容のバランスとは?
予算感とは?
まとめ
「気になる家族葬の費用の相場」をまとめると以下のようになります。
*「相場」というよりは「多い価格帯」で考えると、
・お布施以外では、家族葬の場合は「50万~100万円程度」、一般葬の場合は「70万~150万円程度」。
・お布施は、家族葬でも一般葬でも20~35万が一番多い価格帯。
*「家族葬の相場」と聞かれても、大枠過ぎて答えられない。
・もっと内容を絞り込まないと答えられない。
・おススメは、「同じような内容で数社の葬儀社に相談すること」。
・内容と金額を提示されれば「その内容での大体の相場感」が掴める。
*「平均額」なんて気にしなくて良いのです!!
・理由は、そんな大枠で不正確なデータはまったく参考にならないからです。
*家族葬の費用面のポイントは2つ。
①「内容と価格のバランス」と「予算感」。
②どんな内容でいくら掛かるものか。予算と比べてどうなのか?
・予算感を掴むのにも「数社の葬儀社に相談する」ことをおススメします。
・比較検討するには、予備知識を付けることをおススメします。
*「安いから良くない、高いから良い」や「多い価格帯内なら良い」わけではなく、「心を込めて」「出来る範囲」でお葬式を執り行えば良い。
・「心を込めて出来る範囲で行うこと」が、「その時の選択肢での最善の選択」なのです。
*関連記事もご興味のある方は、ぜひともお読みください。
お葬式や仏事のことが、分かりやすくなります。
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