2020年4月に「オンライン葬儀」という言葉が、ニュースで取り上げられました。
コロナウィルス感染予防で、お葬式は行わない訳にはいかないので「身内だけのお葬式が中心」、法事は「キャンセルや延期」となっています。
このような状況の中なので、「オンライン葬儀」が着目されだしました。
この言葉は、業界では数年前から使われだしましたが、「葬儀業界でオンライン葬儀なんて・・・」といった雰囲気でした。
そこで、これから、もっと注目を集める「オンライン葬儀」、現時点で出来る会社や内容を取り急ぎまとめてみました。
2020年4月現在のインターネット検索でのオンライン葬儀
インターネットで「オンライン葬儀」を検索して、上位表示の数社に電話を掛けて話を聞いてみました。
しかし、この「オンライン葬儀」は、まだまだ検索にヒットする会社が少ないのが現状でした。
今回は、検索に上がってきた5社について調べております。
愛知県の「西田葬儀社」
一番対応が良かったのがこちらです。
名古屋にある葬儀社です。
ホームページもしっかり作ってあって、好感度です。
*なにやら、「遥拝:ようはい」という言葉が有るらしいのです。
「離れたところから、場所やそこにいる人を対象に、その場所の方向に向かって拝む」ことのようです。
そこで、名付けられたのが「ネット遥拝遠隔参列システム」。
100名までの配信なら設備なども使えて無料で配信してくれるとのこと!
*実際に電話をして話を伺いましたが、電話対応もとても良くて、無料でサポートを含めて100名までの配信ならば、本当に可能でした。
「ホームページの作り方の雰囲気」「いち早くインターネット参列を取り入れる柔軟性」「電話対応の良さ」。とても素晴らしいと感じました。
「メモリード」
インターネットでこ知らの会社も検索に上がってきました。
*関東と九州に拠点がある冠婚葬祭の大きな会社です。
*YouTubeを使っての遠隔参列、香典などをクレジット決済で受付け、逝去をメールやLINEなどを使って知らせるサービス、弔電・供花・供物などのクレジット決済を実施するようです。
普通は、このような大きな会社は小回りが利きにくくて、こういった時代の先駆け的なサービス提供に率先して乗り出しにくいのですが、「オンライン葬儀」に取り組むことをネット経由でニュースを配信されていました。
まず、葬儀部門のフリーダイヤルに電話をしました。
電話に出た女性オペレーターさんに「オンライン葬儀ついて」質問をしたところ「少々お待ちください」と、なにやら内容は知らない様子。
続いて男性の担当者が対応してくれて、「まだインターネットを使っての参列は群馬のメモリードでしか対応していませんが、これから、群馬での結果を踏まえて、メモリード全体に普及させていきます」とのこと。
次に、群馬県の前橋市にある「前橋メモリードホール」に電話をしてみました。
しかし、まだインターネット参列は準備段階とのことでした。
そんな中でも、お葬式の映像配信でインターネット参列をご遺族が希望されれば、出来る範囲で「無料のサポートを行なっている」とのこと。
こういったサポート体制や配慮は有難いですね。
追悼アカウント.com ➡ @葬儀
次に調べたのは、2020年4月にニュースで取り上げられた「オンライン葬儀」を行なっている会社です。
結果から言いますと、こちらは、現在は葬儀社向けのサービスを行なっているので、ご遺族側が直接に利用することは出来ませんでした。
①インターネットで調べると、その報道(ニュース)は出て来ましたので、その記事から「追悼アカウント.com」という名前が分かりました。
2019年4月の記事が有りました。
この記事では「追悼アカウント.comがオープンしました」と書いていたので、オープンしたタイミングの記事と思われます。https://www.atpress.ne.jp/news/182183
「遠方の方や入院中の高齢者の方でも葬儀に感嘆に参列できるサービス。各葬儀は専用のURLで管理され、SNSやメールなどで故人の関係者に告知することが出来ます。」と書いていました。
<オンライン参列料金>
「無料プラン」:配信1日・参列者が100名まで。ただし、香典決済サービスは必ずつけないとダメのような設定。(香典のカード決済分の手数料がサービス提供会社の売上げだと思われます)
「有料プラン」:税別9,800円。動画配信期間1週間。参列者数は無制限。
②次に「追悼アカウント.com」を調べると、出てくるページには「ただいまリニューアル中です。現在はお申し込みを停止しております」と書いてある・・・。
③仕方なく他の記事を調べると、「追悼アカウント.COM」というサービスは「株式会社電映堂」が運営しているとのこと。
④そこで、「株式会社電映堂」に電話をしてみると、別会社で「@葬儀」という名前を使ってリニューアルするべく、ただいま急いで調整中とのこと。(2020年4月初旬)
⑤翌日に「@葬儀」担当者から電話が有ったのですが、現在は、サービスをまとめているところで、提供するまでもう少し待って欲しいとのこと・・・。
➡運営会社は、「マイクロウェーブ」という会社に変わっていました。https://www.asahi.com/and_M/pressrelease/pre_11276660/
⑥話を聞いてみると、これまでのサービス「追悼アカウント.com」は、個人のお客様向けに2019年にスタートさせたけれども、受注が少なかったので、サービス内容を見直しているとのこと。
⑦そして、これまでの「追悼アカウント.com」は「個人」向けのサービスで個人に販売していたのだが、「@葬儀」として「葬儀社に代理店として取り次いでもらうサービス」に切り替えるとのこと・・・。
なんとも残念です・・・。
きっと電映堂が2019年にスタートさせたけれども上手くいかなかったので、マイクロウェーブ社に運営が変わったと思われます。
⑧インターネット参列を含め、ほかのサービスも提供できるパックを葬儀社に提案し、葬儀社が代理店としてお客様(ご遺族)に販売していくというスタイルにするようです。
今後、葬儀社にアプローチをして取扱店を増やしていきたいとのこと。
内容は、
「ネットで申し込むカード決済お香典」
「訃報(お葬式の案内)の配信」
「ご遺族への弔電などのお悔やみメッセージ」などで
「インターネット参列」については記載が有りません。
終活ネット
内容が残念だったのは、「終活ネット」です。
終活ネットのインターネット記事で「オンライン葬儀」の事は書かれています。
その記事のタイトルでは、「終活ネット」に依頼したお葬式でオンライン葬儀を取り扱っているように連想します。
しかし、踏み込んだ内容は何も書かれていません・・・。
また、「エリアごとの提携葬儀社が多い」ような誤解を生む見せ方もしていたので残念でした。
理由は、「終活ネットの提携店:インターネットで終活ネット経由で入った受注を担当する地域の葬儀社」がホームページ上では各地域に多くあるように見えます。
しかし、実は提携店だけではなく、地域の火葬場などを多く混ぜて載せていました・・・。
まとめ
他にも、数社の記事が出て来ましたが、結局は、現段階では取り上げられにくい内容で有ったり、ご遺族が個人的に依頼できるサービスでは無かったのでここでは掲載していません。
2020年4月の時点では、「インターネット参列」サービスを先駆的に導入している葬儀社は少ないのが現状です。
しかし、確実に、このサービスは普及し、葬儀社も対応をしなければならなくなって参ります。
また、インターネットを活用した「オンライン葬儀」システムも今後はますます普及し、「インターネット参列」と併せて、葬儀社は有料だけれどもキチンとしたサービスとして普及していくと感じました。
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