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お香典を貰わないのは失礼?【香典辞退について】中立な立場での、葬儀担当者の意見です。

香典辞退

最近は「お香典を貰わない」=「香典辞退」が増えています。

ところが、以下について疑問が残ると思います。

・香典は辞退した方が良いのか? それとも、香典は受けた方が良いのか?

・香典を貰わない(香典辞退)は失礼ではないか?

・親戚からの香典は「どうしたら良いのか?」

 

葬儀社や供養業者は「香典辞退は良くない」と考えています。

それは、お香典返しの売上が下がるからです…。

 

これは、利用者側の立場に立っての考えでは有りません。

私は「業者の立場」ではなく、

「葬儀のプロ」としてお客様目線で

今回のテーマ「香典辞退」について

シンプルかつ分かりやすく説明します。

この記事を読むと、

・お香典を貰わないと失礼かどうか?

・親戚からのお香典をどうしたらいいのか?

が理解できて、安心してお葬式に臨めます。




 

お香典を貰わないのは失礼?

まずは、結論から。まったく、失礼ではありません!

お香典辞退が主流になったのには理由が有ります。時代のニーズに合っているからです。

次にお伝えする2つの理由から、お香典辞退は現在の主流になっていますので、まったく失礼ではありません。

ただし、「ご親戚からのお香典」は辞退されないほうが良いと、私は考えます。

お香典辞退が増えている理由

なぜ、お香典辞退が増えているのでしょうか?

2つの理由があります。

①家族葬が主流になったから

家族葬が主流になれば、家族以外の参列は基本的には無くなり、家族以外のお香典を貰うことも無くなります。

お葬式中もお葬式が終わってからも、家族以外の方々にお参りもお香典もお断りするために「家族葬でお香典を辞退してお葬式を営みます」と告知するようになりました。

家族葬が主流になれば、当然、迷わずに家族葬を選ぶようになりました。

家族葬ならば、基本的には、お身内や親戚以外の参列をお断りするので、身内や親戚以外からのお香典は貰わなくなります。

だから、

おのずと「香典も受け取らない」ようになって行きました。

家族葬が増えた理由

やはり「高齢化」が最も大きな理由です。

高齢化すると、

・亡くなられた方の友人も、「高齢・すでに亡くなられている」場合が多い。

 

ということは、故人の友人は「ほぼお参りに来れない」のです。

そして、遺族が会社経営をしていない場合は、自分の身内が亡くなったからと言って、わざわざ大々的にお葬式を行なう意義も見当たりません。

自分の親が、自分が所属する会社の元社長や功労者ならば、自分の親が亡くなった場合は、取引先や関係者にお知らせをする意義は有ります。

 

②香典返しが「たいへん」だから

お香典返しが大変ならば、お香典をあえて頂戴しようとも思いません。

・「お香典返しがたいへん、面倒」な4つの理由

①お香典を戴いた方々へのお礼の連絡が大変…。

②お香典を戴いても、遺族には故人との関係が分からない人が多くて困ってしまう…。

③お香典返しをするリスト作成や品物選び、発送依頼などの時間と手間が掛かる…。

④お香典を戴いても、住所や連絡先が分からない人がいて、調べるのに手間が掛かる…。

 

ご親戚からのお香典について

「お香典辞退」が進む中で、「親戚からも受け取らない」ケースを目にします。

ここでは、私の個人的な考えを申し上げます。

ご親戚からのお香典は受け取られた方が良いと感じます

<受け取られた方が良い理由>

親戚は、これまでも今後もお付き合いが続くのが基本です。
今後のお付き合いをしない親戚は「香典辞退」でも良いのでしょうが、今後もお付き合いをする場合は、お互い様です。

*御親族からのお香典を受けた方が良い理由は、こちらの記事で詳しく解説しています。👉【香典辞退】親戚・親族の場合はどうしたら良い?遺族が知っておくべきポイント。

いつ「香典辞退」が誕生したの?

最近は、お香典の受け取りを辞退されるご遺族が増えてきています。

昔は、「お香典辞退」という発想は、基本的には有りませんでした。

家族葬が増えて以降の2010年頃から「お香典辞退」も増えて行きました。

葬儀社が「お香典辞退はしないほうが良いですよ」と言っても、時代の流れは変えることは出来ません。

 

家族葬が少しずつ増えだした時もそうでした。

「家族葬は良くない」と葬儀社もお寺さんも、しきりに言っていました。

 

ところが、時代の流れは止める事なんて出来ませんでした。

理由は、時代に合っているから「流れは止めれません」。

続いて、

家族葬が主流になったから「香典辞退」も増えました。

家族葬が主流になった3つの理由から説明

一般的には、家族葬は参列者が少なくなる分、

「気を遣わなくて良かった」

「ゆったりとお別れが出来た」など、

良い側面は多いです。

家族葬が主流になった理由は3つです。

①「お葬式の気遣いや手間がグンと減る」から。

たいてい、誰かがお亡くなりになられる前は、看病などでご遺族も疲れています。

そして、亡くなられた後は、お葬式の準備などで、ゆっくり寝ることも出来ず、さらに疲れてしまいます。

そんな中で、たくさんの方々がお参りに来られて気を遣います。

「しきたりの多いお葬式」、ご遺族の精神的・肉体的なご負担は大きいのです。

 

②ますます高齢化が進んだから。

故人様が高齢ですと、周囲の関係者も高齢の方が多いので、お参りに来にくくなります。

そして、長らく老人ホームなどに入所されていると、故人様とご近所のつきあいも無くなり、ご友人との付き合いも無くなっています。

それならば、「身内だけのお葬式で良い」という理由から、家族葬を選ばれる方々が増えて行きました。

 

③葬儀費用が安く済むから。

この③の理由は、

①②の理由から家族葬をした結果、

「実は費用も安く済む」ということが

分かったからです。

なぜ、安くなるかと言いますと、大きな理由は下記の通りです。

<家族葬でお葬式が安くなった最大の理由>

お葬式にたくさんの方々が参列されるとなると「見栄」を張ります。

家族中心の家族葬ならば、変な見栄を張る必要が無くなるので、お葬式のコース選びも手ごろな内容となりました。

そして、葬儀社に高いコースをおススメされにくくなりました。

 

だから、「家族葬はお葬式スタイルの選択肢の1つ」ではなくなり、いまでは「主流」になりました。

ところが、

時代の流れが

「家族葬が良い」「お香典辞退が良い」

としても、

・家族葬ではないほうが良い場合

・お香典辞退をしないほうが良い場合

があります。

ですので、

上記の「家族葬やお香典辞退をしないほうが良いケース」に当てはまらないかを判断して決めることが無難です。

*詳しくは下記の記事をご覧ください。

👉「家族葬のメリット・デメリット・注意点」については、こちらの記事をご覧ください。

👉「香典を受ける?受けない?注意点」については、こちらの記事もご参考に。




最後に結論

ここまでの説明で分かって戴けたと思いますが、「お香典辞退をされるのは、自然な流れだと思います」。

だから、「まったく失礼ではありません」。

ところが、ご親戚間のお香典は受けられた方が無難だとアドバイスをしています。

家族構成や親戚とのお付き合いは家族によって様々ですので、基本を知りつつ、自分たちにとって最善の方法を選ばれれば良いと考えます。

 

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