最近は「お香典辞退」が主流となりました。
家族葬が主流になった2010年以降から「お香典辞退」が少しづつ増えて、2015年頃からは「お香典辞退」が主流となりました。
一般葬(家族葬以外の昔ながらのお葬式)でも「香典を受ける」お式は少なくなりました。
そんな現状で、「親戚からのお香典は受け取るべき?」という質問は多数あります。
そうなんです、「受け取るべきか?」悩んじゃいます。
お葬式の事は、誰に聞いて良いのか分かりません…。
そこで、あなたはネット検索をして、こちらの記事に来てくださったと思います。
質問や検索もせず、誤解のままお葬式や法事が進んでしまう場合も有ります…。
そこで、この記事では、「親戚からのお香典などはどうしたら良いの?」に的を絞って説明いたします。
この記事を読まれると、
親戚からのお香典についての基本的な考え方が理解できます。
すると、お葬式や法事が「より意義のあること」となります。
ご親戚からのお香典について
「お香典辞退」が進む中で、「親戚・親族からも受け取らない」ケースを目にします。
ここでは、私の個人的な考えを申し上げます。
ご親戚からのお香典は受け取られた方が良いとアドバイスしています。
親戚・親族からのお香典を受け取られた方が良い3つの理由
親族からのお香典を受けっとった方が良い、大きな理由は3つです。
お香典を受け取らないと…
①相手の気持ちを受け取らないことになる。
②逆に気を遣わせることになる。
③誤解を招く。
親戚がお参りに来られたら、返礼品もお食事もお出ししている場合が多いはずです。
*ご親戚がお香典を持参されたにもかかわらず辞退することは、
「自分たちの食事代含めて、何かと費用の掛かるお葬式なので少しは協力させて」という気持ちを受け取らないことになります。
お香典を受け取らずに、お食事や引き出物をお渡しすると、参列した親戚は逆に恐縮し過ぎてしまいます…。
また、
「我々はお金には困っていない」
「お世話になりたくない」などと、
変に受け止められ誤解される場合も有ります。
このように
親戚からの香典を辞退すると、
「ご負担をおかけするのは申し訳ない」という、
こちらの気遣いと逆の効果になってしまいます。
上記のような理由から、そういった相手の心情に「心配り」や「気遣い」をして、基本的には「親戚・親族からのお香典は受け取られた方が良い」とアドバイスしています。
逆に、「親戚以外のお香典を辞退される」のは、「合理的なことで、まったく問題は有りません」。
家族葬でお香典辞退の意味は?
「家族葬でお葬式を行ないます。また、親族以外の方々からのお香典は、式中も式後も辞退させて頂きます」
この内容を周囲に知らせる表現が、いつの間にか、省略されて「家族葬でお香典は辞退する」という告知に変わって行きました。
現在の家族葬が主流になった状況とは、「親戚以外は参列しないお葬式が増えた」ということになります。
だから、親戚以外のお香典を受け取ることがなくなりました。
現在は「お香典辞退」と言う言葉が独り歩きをしてしまった感が有ります。
そもそも「お香典辞退」とは「親族からのお香典以外はご辞退いたします」という意味合いでした。
ところが、「親族以外」という説明が現在は抜けてしまっています。
1・まず家族葬が増えた当初は、「家族葬でお葬式を行ないます」という告知を周囲にしました。
2・次第に家族葬も増え、家族葬に加えて「一般(親族以外)からのお香典は辞退」するケースも増えて来ました。
3・そして、「家族葬でお香典辞退をいたします」という告知が増えました。
当初の「家族葬でお香典辞退」の意味合いは下記の2点でした。
A・家族葬でお葬式を営みます。
遺族および遺族が決めた範囲の方々でのお葬式を行ないたいので、それ以外の方々のお参りはご辞退したくご了承ください。
B・家族葬でお葬式を営みます。
もし、お葬式に来て頂いても「家族葬」で行なっていることをご理解ください。万一、来て頂いてもお香典は辞退しております。
お葬式が終わってからのお香典も辞退させて頂きますのでご了承ください。
この2点の内容が「家族葬でお香典辞退をします」の対外的な告知の意味合いでした。
家族葬が誕生した当初は、親族間のお香典は、これまでの付き合い上、辞退していませんでした。
「お香典辞退」は、あくまでも「親族以外に対するメッセージ」、それが「当初の前提」でした。
お香典辞退をするようになった大きな理由
この理由は、「お香典返しの手間」です。
お香典を受けると、
・「お礼」を伝えなければならない。
・連絡先が分からない人がいるから調べる手間。(住所か電話番号)
・遺族の知らない人に連絡をする手間。
・お香典返しの品物選び・発送リスト・お礼状の準備の手間。
・お香典を受けたからと言って、実質の葬儀負担額がかなり下がる訳では無い。
これらの手間や状況を考えて、「香典辞退」が主流に成りました。
ところが、家族葬の場合は、参列者が限定されているので、親戚からお香典を受け取られても、お香典返しは大きな手間にはなりません。
「親族からのお香典を辞退されるまでの合理化」は、私は行き過ぎなように感じます…。
親戚からの法事の際の「お供え(お金)」は?
法事の場合のお供えの金品も、「お受けになられた方が良い」と思います。
理由は、お香典と同じ理由です。
2017年に私の祖母の法事を営んだ際です。
母が「親戚からのお供えは受け取らない」と言うのです…。
私が「どうして?」って聞けば、母は「最近は、お葬式でもお香典を受け取らないようになってきたから…」と言う理由。
受け取った方が良い理由を説明すると納得していました。
*法事の際の後日のお返しは、基本的には不要です。
法要の当日に、お食事と引き出物をお渡ししているからです。
*どうしてもお返ししたい相手には、後日にお送りするのは失礼ではありません。(基本は「不要」ですが、ご遺族の想いお決めになれば良いです)
特別な例がある場合
親戚間で「お香典はお互いに無しにしよう」なんて取り決めをしている家系も有ります。
または、
最近の世間の情勢を考えて「これからはお互いにお香典は無しにしよう」と取り決めを作った家系も有るでしょう。
「お互いに納得の上での取り組み」なので、良いことだと思います。
「取り決めが無いならば、受け取られた方が無難」ですが、取り決めが有るならば、安心です!
また、住まれている地域が昔のある時期から、「地域のルールとして、お香典は受け取らない」といった取り決めをしている場合も有ります。
そんな場合は、以前から親戚間でもお香典のやり取りを辞めている場合も有ります。
今回の「ご親戚からのお香典は受け取られた方が良い」と言うのは、あくまでも、何の話し合いや取り決めが無い一般的な場合のことです。
ただし、ご親族間の人間関係など、ご遺族によって様々です。
この記事をご参考になさって、「自分たちにとっては、どうすればベターなのか?」でお決めになられれば良いと思います。
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