アドラー心理学の【課題の分離】についてお知りになりたいから、この記事に来られたと思います。
堅い表現ですから、とっても「小難しい」イメージを持ってしまいます…。
せっかく「アドラー心理学」に興味を持ったのに、「やっぱり、難しそう…」って興味を無くしそうになっていませんか?
ちょっと待ってください!!
「課題の分離」はメチャメチャ活用できるんですよ!
言い方を変えましょうか。
少しは柔らかくなりました(笑)。
それでは、
「課題を分けて考える」ことで、どう活用できるのか?について分かりやすく解説します。
「課題の分離」とは?
「課題を分けて考える」ということですよね。
これは、アドラー心理学で提唱する、幸せに生きる上での「自分を変えるための5つのキーワード」の1つです。
僕は、この5つのキーワードの中で、「課題の分離」が一番分かりにくくて誤解が多いと感じています。
でも、これが分かれば「気持ちが凄く楽」になるんです。
おまけに、「改善や解決のヒントが満載」になのです!
アドラー心理学では、「人はどうすれば幸せに生きることが出来るのか」に対して、「シンプルで具体的な答え」を提示してくれています。
「幸せに生きる」上で、多くの人が抱える人生の大きな課題が「対人関係の悩みの解消」です。
対人関係の悩みが少ないほど、心は当然ながら「より幸せ」な状態になります。
アドラー心理学では、その悩みから脱却するカギは「自分」にあると教えてくれています。
「自分が変われば脱却していける」と。
そのコツとして「自分を変える5つのキーワード=実践法」を、アドラーさんは我々に提示してくれています。
加えて、「5つのキーワードを理解して実践する」ことは「自分の生き方も変わる」のです。
そして、対人関係改善だけではなく人生そのものも変わって行きます。
アドラー心理学は、「生きる勇気と前向きな気持ち」を与えてくれるのです。
課題って難しい?アドラー心理学入門編
「自分の課題と他人の課題」に物事を分けて考えます。
アドラー心理学の前提には「他者は変えれないが、自分は変わることが出来る」という考え方が有ります。
他人を変えることは出来ないのだから、「他人の課題には踏み込まない」という考えです。
課題を分けると「何が良い?」
アドラー心理学では「自分の課題」と「他者の課題」と表現しています。
「他人」ではなく「他者」と表現されます。
「親子や家族は、他人?」みたいな誤解を避けるためでしょう。
「他者=自分以外の人」という意味です。
まず、課題を分けると3つのメリットが有ります。
課題を分ける3つのメリット
1・まず、気持ちが割り切れる。
悩みや問題点は、いくつかの要素が絡んでいることが多くあります。
では、課題を分離することで、なぜ気持ちが割り切れるのでしょうか?
なぜ割り切れるのか?
・「自分は変えることが出来る。自分の課題に対しては、自分が変わることで課題を改善していく」
・「他者の考え方は変えることは出来ない。だから、他者の課題に関わるべきではない」
この理屈から、
「これは私の課題ではない。他者の課題なので、自分が関わっても変えることや改善することは出来ない」。
そんなことに時間や手間を掛けるのは、「無駄」「意味が無い」「辞めておいた方が良い」。
おまけに、トラブルに巻き込まれたり、イライラや怒りを感じるのも、「無駄」「意味が無い」「辞めておいた方が良い」。
➡こういう割り切りが出来るようになります。
悩みの多くは、「自分でコントロールできることと出来ないこと」が混ざっています。
コントロールできないことを悩んでも、どうすることも出来ません。
他者の気持ちを変えることも過去の出来事を変えることも出来ません。
しかし、自分と未来は変えることが出来ます。
言い換えれば、自分が変われば未来が変わって行くということです。
自分ではコントロール出来ないことに視点や考えを向けるのではなく、自分のコントロールできることに気持ちを向けます。
そして、「自分が変われば、相手が変わらずとも相手との関係性に変化が出ます」。
自分が変わることで、未来は変えていけるのです。
この繰り返しをして、少しづつ自分と未来を変えていけば良いのだと気が付きました!!
2・冷静になれる。
「この意識を持つこと=課題を分けること」で客観的に自分を見るようにします。
冷静に他者になったつもりで自分を観察してみるようにします。
すると、イライラや怒りに「気が付く」ことになります。
そして、気が付くことによって「落ち着こう」と冷静になれるので「鎮める」ことが出来ます。
結果として、イライラや怒りを自分でコントロール出来るようになるのです。
3・その悩みや問題の改善策が分かりやすくなる。
分けて考えることで、全体が見えやすくなって、「どうすれば良いか」という、いくつかのアプローチ方法や改善策が考えやすくなります。
次に、考えたアプローチ方法・思い浮かんだ改善策を、自分と相手との関係性を考慮に入れて、相手の状況に合わせて行動します。
これで、改善出来る確率は大きくアップします。
例としては?
自分が運転している車の前に「ゆっくり走っている車」が居るとします。
前の車が邪魔ならば、イライラせずに「車線を変えて追い越せば良い」だけで、前の車に腹を立てる必要は有りません。
前に車が法定速度程度でゆっくり走るのは、その人の自由です。もっと速く走って欲しいのは、「私のエゴ」です。
その人が、「免許取り立てやペーパードライバー」「高齢者」なので、超安全運転か運転に不慣れかもしれません。
そんな人に対して「車は慣れてから運転して欲しい」と感じるのも「私のエゴ」です。
前の車に対して腹を立てる理由の主な原因は、たいていは「こちらの自分勝手な考え」が多いのです。
ということは、腹を立てる自体が「おかしな」ことに気が付きます。
また、腹を立てたところで、時間の無駄です。自分の気分を害するのも、良くありません。
「もう少し早く走っても法的には問題ないから早く走るかどうか」
「もう少し早く走れば時間が有効に使えるかどうか」
これらは他者の課題であって、こちらは変えることは出来ません。
そんなことに対して「イライラ」することこそ、無駄が多く、それが自分にとって良いかどうかは「自分の課題」です。
特に、1車線ならば、車線を変えることも・追い越すことも出来ません・・・。
その場合は、イライラしても、時間の無駄です。あきらめて、気持ちを切り替えてみてはいかがですか?
前の車のドライバーに「速く走れ」と注意をしても、自分の思い通りに動くようになるとは限りません。それどころか、ケンカやトラブルの元になりかねます。
自分の「イライラ」や「怒り」に気が付けば、「自分を変えることが出来ます」。
気が付くことで「冷静になって」自分の気持ちを鎮めれます。
「自分をコントロール」出来るのです。
人間関係と課題の分離
人間関係といっても、様々な関係が有りますよね?!
親子、兄弟、夫婦、親戚、職場では上司―部下・同僚・先輩―後輩、取引先やお客様、友人、恋愛関係、師弟関係、顔見知り程度、初対面など。
この関係、自分以外は「すべて他者」なのです。
これらは、「仲が良いか・悪いか・普通か」「分かり合えているか」「気が合うか」など状況は様々です。
これらの関係の中で「ストレスや悩み」を感じてしまいます。
当然、関係性が近くて上手くいかない時には「ストレスや悩み」は大きくなります。(例えば、親子や夫婦など)
また、相性や関係が良くても「あるきっかけから、急に関係が悪くなる」場合もあります。
そんな場合も「ストレスや悩み」が大きくなります。
おまけに、1つの人間関係だけではなく、いくつもの人間関係で悩みやストレスを感じる場合も多いのです・・・。
もちろん、「コミュニケーション能力・スキル」が高ければ、「ストレスや悩み」が起きる確率は下がります。
ということは、
ところが、「コミュニケーション能力」が高くても「その能力が通用しない他者」も存在します。
あなたに対して、嫉妬心や敵対心をもたれる場合も有ります。もしくは、相手が「おかしな」人の場合も有ります。
いわゆる「ストーカー」のような人などです。
言い換えると、相手と自分の関係性は、価値観・精神レベル・精神状態などが関係します。
こういったことを考えると、
「コミュニケーション・スキルを高める」努力をしつつ、「課題の分離」を含むアドラー心理学を理解することは「非常に有効」なのです。
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