「働く人のためのアドラー心理学」という本のサブタイトルが気になって、実際に読んでみると、とっても参考になりました。
サブタイトルは【「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣】です。
このサイト「仏事ペディア」では、アドラー心理学の記事はリピーターの方が多く、特に職場や育児に関しては悩みが多いと感じます。
自分だけの事ならば比較的簡単に変わりそうな気がします。
ところが、職場となると「様々な人」が関係してきます。
関わる人数が増えると、人間関係が複雑になって「悩む」原因が増えます…。
「めんどくさい…。疲れた…。」その感覚、分かります!
転職するにしても、今の職場でもう少し頑張ってみるにしても、何かの改善法は知りたいものです。
私も、そういったことを経験し転職をしました。転職をして分かったことも多くあります。
そして、転職後に「アドラー心理学」に出会い、心が軽くなったのです。
岩井さんの書かれるアドラー心理学の本は「読みやすくて、分かりやすい」ので、凄く参考になります。
そこで、岩井俊憲さんの著書、「働く人のためのアドラー心理学・もう疲れたよ…にきく8つの習慣」をご紹介いたします。
自分なりのアドラー心理学の補足情報を含めて、大枠でまとめてみました。
この記事を読めば、下記の2つの効果が有ります。
- 「働くためのアドラー心理学」を読む前にこの記事を読めば、かなり理解しやすくなります。
- 「働くためのアドラー心理学」を読まなくとも、「もう疲れたよ…」からの脱出方法の参考になります。
職場の問題点とアドラー心理学
職場の問題点は、いくつも考えられます。
- 同僚との仲がこじれた…
- 仕事で大失敗をした…
- 上司と合わない…
- 部下の指導に悩んでいる…
- 職場の人間関係がつらい…
- 会社に行きたくない…
- 何をやっても上手く行かない…
などなど。(働く人のアドラー心理学P4)
そんな状況の中で、「もう疲れたよ…」と肩を落とし、疲れている人に向けて今回の本は書かれています。
ところが、
そんな状況の中では、「気力が出ない」ことも理解できます。
*文中の引用の出典元:「働く人のためのアドラー心理学」岩井俊憲(著):朝日文庫
補足説明は2点
この本を読む前に、そして、この記事を読み進めて貰うには、補足説明が必要と感じました!
今の職場に居続けなくても良い
そんな「ツライ職場・面白くない職場・自分に合わない職場」なら、辞めるのも「大きな解決策」です。
- 職場は探せば有ります。待遇が下がったり、今までで築いてきた立場が無くなったりもしますが、人間関係はリセットされます。
- 自分を見直す事が出来ます。
- 自分の立場を作り直すことが出来ます。
- 今までの会社が悪かっただけで、新しい職場で自分に合った人間関係や仕事に出会える可能性が有ります。
もし、転職しても自分に合わなければ、
自分に合う良い職場に出会うまで転職すれば良いと思います。
ところが、人間関係が上手く行かない大きな原因が自分にあるなら、自分に合う良い職場や仕事と出会える可能性は減ってしまいます…。
もし、人間関係が上手く行かない大きな原因が自分に有るなら、転職する場合は考え方を「転職:プラスアルファ」で考えなければなりません。
例えば、転職するならば、
「まずは大勢の人と関わらない仕事に転職して、並行して自分を変えてみる」といった工夫が必要です。
「プラスアルファ」とは「自分を少しずつでも変えること」です。その際に「とっても役に立つのがアドラー心理学」です。
簡単に仕事を辞められない場合の対処法
今の職場や仕事はつらいけれども、「そんな簡単に辞められない…」。
現実的には、そんな場合が多いのです…。
ある程度の年齢になれば、
仕事を辞めると「待遇はガタ落ちになるのは目に見えている。おまけに、転職できるかも分からない…」
といった状況が予想されます。
となれば、辞めたくても辞めれない…。
この場合も同じく、
「自分を少しづつでも変えてみる」といった工夫が必要だと思います。
「少しでも状況が良くなる工夫」をすることは、職場が変われないならば「なおさら重要」と感じます。
人間関係が上手く行っていない原因は?
大きく分けて3つ考えられます。
- 上司や周囲や会社側にある場合
- 自分にも原因がある場合
- 会社側にも自分にも原因がある場合
会社側や上司などに問題がある場合でも、職場を変えれないならば、次の2点を工夫すると楽になるかもしれません。
- 「自分の受け止め方」
- 「受け流し方」
また、
「自分が変わる」ことは「他者との関係性が変わる」ことにも繋がるので、人間関係が変わって行く可能性はあります。
*自分を変えるために「とっても役に立つのがアドラー心理学」です。
「働く人のためのアドラー心理学」について
ちょうど、私も仕事と人間関係に最も悩んでいた時にアドラー心理学に出会いました。
著者の岩井さん自身も、同じような経験をされています。
外資系企業に勤めていた35歳の時に、リストラをする役を命じられました。リストラをする役割が一段落し、退職。その時に離婚も同時に経験…。そんな時に「アドラー心理学に出会った」ようです。
「どんな状況にあっても、どんなに能力が劣っていても、それだけでは人生は決まらない。その後の人生をどうするかは、“自分で決められる”」
と言うアドラー心理学の考え方に惹かれたようです。
そして、
「この先、クヨクヨと嘆いて生きるか、それともこの経験をバネにして生きるか、私はどちらの道も選べるのだ」
と気が付いて、現在があるとのことです。
この記事の使い方
実際に、この本を読んでみましたが、「疲れて切っている人にとっては、キツく感じるかもしれない…」と気になりました。
そこで、この記事を書こうと思いました。
きっと下記のような感想が出ると思います。
・とっても参考になった!
・今の自分には、そこまでの気持ちになれないなぁ…。
この記事を読んで、もっと詳しく知りたい場合
本を手に取られて読むことで、「より実践しやすく」なります。
この記事の内容よりも深く知りたいと思わない場合
「働くためのアドラー心理学」は読まなくとも問題ありません。
この記事は、主に「疲れ切ってしまっている人」に向けて書いていますので、何かの参考になれば嬉しいです。
働く人に知って欲しいアドラー心理学
この記事を通じて私が言えることは、「焦らず慌てず、少しづつ今の状況を改善する歩みを始めませんか?」ということです。
思い切って転職することも1つの改善策です。ところが、家族のために簡単には転職できない人もいます。
どんな場合でも、「アドラー心理学は使える」ので、興味を持って戴くことは損は無いと考えます。
アドラー心理学の基本
この本では、次の5つをアドラー心理学の基本とし、これらを理解することは「もう疲れたよ…にきく8つの習慣」を実践するために有効と考えています。
自己決定性
「人間は、自分の行動を自分で決められる」と言う考え方。
物心が付いて以降、大人になればなるほど、自分の行動を自分で決めています。
*参考記事はこちらです👉自己決定性とは?
目的論
人間の行動には「目的」がある。
人間の行動は「原因→結果」ではなく、「目的があるから、行動して、その結果が生まれる」と言う考え方。
・アドラーは「トラウマ」を否定しています。
*参考記事はこちらです👉アドラー心理学の目的論とは?
全体論
人間は「心と体」「理性と感情」「意識と無意識」はハッキリと2つに区分することは出来ず、関係しているので全体で考えなければならない、という考え方です。
認知論
人間は、それぞれ異なる「心のメガネ」で現実を見ている、という考え方です。
自分の心のメガネが、周囲とズレすぎていると「イライラ」「落ち込み」などの原因となり人間関係に支障をきたすことが多くなります。
・モノの見方を変えることで、感じ方が変わります!
*参考記事はこちらです👉アドラー心理学の認知論「視点を変えると、どうなるの?」
対人関係論
人間の行動には、必ず「相手役」が居る=「人間はいつも、誰かを想定して行動している」という考え方です。
同じシチュエーションでも、相手によって「行動や感情が変わる」のです。
(例)部下に厳しい口調で注意をしていた課長のAさん。
見かねた部長がAさんに「どうしたんだい?」と尋ねると、丁寧で落ち着いた口調で、部長に状況説明。
*このように、同じ状況下でも「行動」や「感情」を相手によって変えることが可能なのです。
クセ・習慣と性格の関係性
クセ・習慣と性格には、密接な関係が有ります。
クセ・習慣の3つの特徴
- 無自覚
- パターン化している
- 器用にできている
「クセ・習慣」は「性格の形成」に大きな影響力を持っています。(P48)
性格は、
「思考」「感情」「クセ・習慣=行動の積み重ね」で出来ています。
「性格」はアドラー心理学では「ライフスタイル」と呼び、「変わらないモノ」ではなく「変わりうるモノ」と定義しています。(P49)
今の自分の性格が、今の環境と不具合を起こしている…?
ということは、性格を変えることは、不具合の改善に繋がります。
【性格を変えるには「クセ・習慣を変える」のが効果的】(P51)
「行動を変える・習慣を変える・職場を変える・性格を変える」
すべては自分の心が決める事。
そう、「もう疲れた…」という状況を変えられるのは「あなた」しかいないのです。(P52)
気力が出にくい状況でしょうが、「少しづつでも変わっていこう」と考えれる人は、これ以降も読み進めてください。
何かの参考になるはずです。
クセ?
クセって、種類はいくつかあります。
「思い癖・行動のクセ・口癖」などが有りますが、意識をすれば少しづつでも変わって行きます。
「意識しなければ、変えようとしなければ」変わらないモノですよね…。
*参考記事はこちらです👉「短気は損気!」怒りっぽい性格を直す改善法?
「自分を変える」のは、大きく構える必要は有りません!
少しづつでも「変わってみたいな!クセを修正しよう」と決めるのは「あなた」です。
逆に言えば、
「修正しようとあなたが決めないと、変わらない」のです。
例:「ありがとう」と言うべき場面でも「すみません」と言ってしまうような、「すみません」が口癖になっている人。
意識すれば、少しづつ変わるはずですが、そうなってしまっている原因や目的があるはずです。
*過去に原因があるようならば過去を消すことは出来ないので、目的を変えることで行動は次第に変わります。
*過去の原因が思い当たらないようならば、目的を意識することで意識が変わり、癖が修正されます。
*変化は、少しづつで「OK」なんです。
重要なのは「少しづつでも変わろう」とする気持ちだと考えます。
「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣
「習慣を変える」と漠然と言われても、「無自覚」なクセに気付くのは難しい部分が有ります。
そこで、この本では、「8つの習慣」として具体的にポイントを解説してくれています。
1・ありのままの自分を受け入れる
自分の事に対して「あなたはOKだよ!イエスだよ!」とは言いにくいモノです。
自分の欠点ばかりに目が行ってしまいます。
「こんな欠点があるからイエスとは言えない」
こう考えがちです。
ところが、
欠点以外にも必ず長所は有りますし、欠点も表現の仕方を工夫すれば他人には「長所」に映るのです。
完璧な人間なんて世の中には居ません!
アドラー心理学では、
- 「自分の欠点も含めて、今の自分にイエスと言う」
- 「ありのままの自分を受け入れる」
ことを重要としています。
「自己受容」
自分を受け入れることを「自己受容」と言います。
自己受容できる人は「他者受容=他者を受け入れる・他者を認める」ことも出来る人なのです。
他者との交流や他者とのコミュニケーションにも影響するポイントです。
2・自分を知る
人生の大海原を渡るのには、残念ながら「自分と言う船」でしか渡れません。
他の人の船に乗り換えることは出来ないのです。
だから、自分なりに自分の船を理解して、船を改良していくしか有りません。(P78)
弱みに目を向けるのではなく「強みに目を向ける」
「弱みに注目して弱みばかりを改善しようとすると、強みまで消えてしまう…」
だから、今一度、「自分の強み」を考えてみてください。
必ずあります!(次を参照)
短所を長所に置き換える
自分で短所と思っている所は、見せ方次第で「長所」に見せれる。
自分で長所と思っている所は、出方次第で「短所」に見られる…。
例えば、内気な人。
*見せ方によっては「控えめな人」です。
*内気ではない人が出過ぎると「出しゃばりな人」「空気の読めない人」になっちゃいます。
だから、
自分で短所に感じている部分の「長所」の部分を考えてみてください。
3・失敗や欠点を「糧:かて」にする
失敗しても、ミスをしても、ダメな自分が出た時も、「自分を責めるのではなく、受け入れる」ことをしてみてください。
自分を責めても「過去は変わりません」。
それならば、
「次回に同じような状況が起こったら、少しでも良い対処が出来るように気を付けよう!今回は仕方ない!失敗は成功のもと」と気持ちを切り替えるほうが良いと思います。
失敗しない人は居ません。
失敗して人は変わって行きます。
言い換えれば、「失敗を次にどうつなげるか?」の積み重ねが大事なのでしょう!!
4・負の感情とうまく付き合う
「負の感情=怒り・悲しみ・つらさ」は、人間だれしも持ってしまう感情で、悪い面ばかりでは有りません。
そこで、
上手に付き合うことを考えてみましょう。
感情と向き合い、冷静に自分を見てコントロールしてみる工夫をする。
そうすると、「以前よりコントロールできる!」って分かると思います。
決めつけることを辞める
「~に違いない」「~のはず」「きっと~」
こういった思い込みを外す工夫をしてみると、考え方は変わってきます。(P124)
コツは、
「~かもしれない?」といった「事実以外の事は分からないから気にしない」ことです。
自分の目で見たこと、自分で確かめたこと以外は「分からないから、決めつけない」ことです。
すると、感じ方が今までよりも楽になります。
5・建設的に考える
「肯定的・否定的」ではなく「建設的・非建設的」という表現を、この本では用いています。(P138)
モノゴトを「良い・悪い」「正しい・間違っている」だけで判断するのではなく、「建設的かどうか?で判断しよう」と書かれています。
例えば、「友達A君に彼女を横取りされた」とします。
*「A君は悪い奴だ!腹が立つ、友達のA君も彼女も許せない」という気持ちは理解できます。でも、それを引きずって恨んでも「建設的」では有りません。
*「A君や彼女に対して腹が立つし、自分に対しても悔しい…。でも、これ以上腹を立てて、人を憎むことは自分にとって良くない。横取りされた自分にも良くないところが有ったから、次からは気を付けよう。」と、負の気持ちを極力抑えて、気持ちを切り替えようとして生きるほうが「建設的」です。
建設的な人は「楽観的に考え、今出来る事をする」
楽観的な人は、「困難な場面でも希望を捨てずに立ち向かう人」と、この書には書いてあります。
次の2つのパターン、どちらがその後の状況が良くなりそうですか?
- 困難な時やツラい時は、状況が深刻な上に深刻に受け止めてしまう。
- 困難な時やツラい時ほど、気持ちは「楽観的に受け止めて、建設的な方向を目指して、いま自分に出来る事を一生懸命にする」
1は、「ますます深刻な状況になってしまう」気がします。
1より2のほうが、精神的には楽です。そして、状況が良くなりそうな気がしませんか?!
6・大局から見る
人であれ、出来事であれ、「部分だけを見て全体を決める」のではなく、「全体を見る」意識を持つことが重要と説かれています。(P157)
部分にこだわると、全体が見えなくなってしまいがちです。
職場で人間関係が上手く行かないのは、
「あなたが細かいことを気にし過ぎているのかもしれません」。
全体で物事を見ると、これまで「あなたが苦手としていた相手」は「実は全体から物事が見れていた人」だったのかもしれません。
そうであれば、「これまで自分が正しくて相手が間違っている」といった考えは逆になります。「自分とあの人は考え方が合わない」と思っていた人は、実はあなたが全体的にモノを見れるようになれば「考え方は合う」ことになります。
7・共感する
この「共感する」とは、「その人の立場になってモノゴトを感じてみる」ということです。
アドラーは、こう言われたようです。
「共感とは、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じること」。(P184)
対人関係が上手く行かない人の多くは、「共感」能力が育っていない場合が多いようです。
これを育てるには、冒頭で説明した「認知論」が役に立つと、本書ではアドバイスしています。
本書では「共同作業が出来る人ほど円滑に仕事ができる」と書かれています。(P192)
ということは、「共同作業を通じて、共感力が身に付く」ともいえます。
職場の人間関係とは関係のない「自分の友人や気の合う趣味の仲間」がいるならば、そんな誰かと何かの共同作業をしてみるのはいかがでしょうか?
あなたは、「面倒じゃん!」って思われたかもしれません。
これは、自分を少しづつでも変わって行くためのステップです。
少しならば面倒でも腰を上げて、勇気を出して「行動」してみてください。
簡単なことで良いんです。
例えば、
「友達を自分から誘って、自分が企画をして遊びに行く」。
気心が知れた友達と「〇月〇日〇時に○○で待ち合わせをして○○映画館で○○の映画を見て、その後○○で食事をして解散」。
これを企画する。
*映画が面倒なら「食事だけでも企画してみる(誘って実際に食事に行く)」のは、いかがですか?
これも「共同作業です」。
この「企画をする」ことは「相手の趣味や趣向を考える」ことになって「相手の立場でモノを考える」トレーニング。
「どんな映画が好みか」「食事はどこに行けば喜びそうか」を考えるのがトレーニングです。
*「〇月〇日〇時に○○で待ち合わせ」は「相手と自分のスケジュールを調整する」共同作業です。
「自分で簡単な約束でOKなので、気の合う友達を誘って何かを企画する」ことは、楽しいことであり、トレーニングでもあります。
*その延長線上に、「好きな人とのデート」も有ります。
8・勇気を持つ
「勇気」とは「困難を克服する活力」「活力=生きるエネルギー」と書いてあります。(P195)
「自分を勇気づける」ことと「他人を勇気づける」ことは大事だと書かれています。
「困難は乗り越えられると信じてみる」。
これにも「勇気」が必要です。
勇気の無い人は「困難を避けよう・逃げよう」とします。
ところが、勇気のある人は「まず困難を乗り越えようと行動」します。
仮に失敗しても失敗から学び、不必要には落ち込みません。(P197)
誰かを勇気づける
この本には、こう書いてあります。
・相手を信頼し、相手の中によいものを見つけることが出来る人が「勇気づけ」のできる人。(P201)
人とのしっかりした健全な交友関係が築けている人は「相手を信頼し、相手の中によいものを見つけることが出来る人」だと感じます。
*その根本には、この記事でも書かれている「自己受容と他者受容」がポイントとなります。
人を決めつける心を外す。
「自分は正しい」という考えを緩めてみる。
「白・黒」「正しい・間違っている」「良い・悪い」という「2つの物差しで物事を見るのをやめてみる。
「自分は正しい、相手は間違っている」といった「白黒」の2色で物事を考えるよりも、
「自分は正しいと思っているけれども、相手の立場に立つと、自分は間違っているかも?」
もしくは、「自分も相手も立場が違うからどちらも間違っていないかも?」、
こういう感じ方が対人関係が上手く行くポイントとなります。
👉こちらの記事が参考になります。「陰陽の思想」
自分の問題と相手の問題を分けて考える
これは、アドラー心理学の代表的な考え方「課題の分離」です。(P208)
*参考記事はこちらです👉課題の分離を分かりやすく解説
「変える勇気」と「受け入れる勇気」を持つ
「変えることが出来ない現実を受け入れる」勇気、は大切です。(P211)
- 「変えられないものを変えようとする」
- 「変えれるものでさえ変えようとしない」
この2つに振り回されると、心は疲れるばかりです。(P212)
- 「変えられないものを受け入れる勇気」
- 「変えれるものを変える勇気」
この2つが「困難を克服する勇気」なのです。
まとめ
「変えれるもの」の中には「自分の考え方や習慣」があります。
どうか、勇気を持って「少しづつでも変革する」勇気で行動してみてください。
現在の職場を辞めるにしても続けるにしても、「少しづつでも自分を変えていく意識」を持つことで、「もう疲れたよ…」から「少しづつでも脱出できる」と信じています。
そして、そうなれる「私:自分」と「あなた」を私は信じています。
この本のあとがきには、こう書かれています。
「自分自身の最大の見方である自分と向き合い自分を勇気づけられるような習慣を持って欲しい」(P215)
そして、次には「自分自身を勇気づけるだけではなく、他者のためにも貢献して欲しい」とあります。これが、人間関係の円滑化に役立ちます。
現在は「もう疲れたよ…」な状態ですから、休息をとりながら、マイペースで少しづつで良いので、アドラー心理学を取り入れて、自己変革に乗り出してください。
すぐには実感できなくとも、半年・1年・2年と意識しているうちに、「疲れが少しずつ和らぎ、自分の感じ方が変わった」ことに気が付くと思います。
ちょうど、私やこの本の著者の岩井さんのように。
最後に、この本の中から、私が最も心に残った部分をご紹介いたします。
「人間の行動には、「原因」があるのではなく「目的」がある。
私たちは、失敗した時や落ち込むような状況に陥った時、「なぜ」と過去の自分の行動の中に原因を探りがちです。
しかし、「原因」を探っても、過去には絶対に戻れません。となると、「なぜ」は自分を責めるだけになってしまいがちです。
であれば、「こんな状況であってこそ、この先、有意義な人生にするためには、「どうしたらいいか:目的」と考えるほうが、より建設的です。
「過去は問わない。他人のせいにしない。自分が未来に向けて、今から何ができるか」
アドラー心理学は、こう考える心理学なのです。
👇今回の本は、こちらです。「自分を変えてみよう」と現時点で感じている人には、とても参考になります。
👇著者の岩井俊憲さんの本で、アドラー心理学の基本がよくわかる本はこちらです。今回の記事で「アドラー心理学に興味を持った」と感じた人には、とっても分かりやすい「入門書」です。
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