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気持ちや人生が楽になる言葉「塞翁が馬」とは?「前向きになれる言葉」をいろんな角度で考えてみる。

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「人間万事塞翁が馬」が正式な言葉です。

「にんげん(じんかん)ばんじ、さいおうがうま」と読みます。

この言葉は、「なるほど!」というエピソードを表しているのです。

 

たくさんの人が「座右の銘」にする、人生に役立つ言葉なのです!

*辞書の説明では、このように書かれています。

「人生の禍福は転々として予測できないことのたとえ」

👉引用:goo辞書より

しかし、これでは、遥か昔のこの言葉が現代まで残っている理由が見つかりません。

そこで、この記事では、今でも語り継がれている「なるほどな名言:塞翁が馬」について雑学を織り交ぜながら簡単に解説して参ります。




 

気持ちや人生が楽になる言葉「塞翁が馬」とは?

辞書的な意味から拡大解釈して、次のようにも説明されています。

「人生で起こる出来事は良いことも悪いことも含んでいるのだから、出来事に振り回されず、ありのままの自分を大切にしよう」。

 

僕は、次の説明を聴いた時に「なるほど」と思いました。

「世の中の万事は、悪いと思った出来事の中にも良い出来事の種が有り、良いと思った出来事の中にも悪い出来事の種が有る」。

だから、悪いと思える出来事の中に「将来の良い種が有るんだ」と、プラスの面も考えれるようになりました。

 

この解釈ならば、嫌なことが有った後でさえも、楽に感じることが出来ませんか?!

 

この言葉を知ってからは、自分にとって悪いことや嫌だと思えることが起こった時に、この「塞翁が馬」という話を思い出して心の支えにしています。

また、嬉しいことが起きて大喜びしたい時にも、この「万事、塞翁が馬」という言葉が頭に浮かぶようになりました。

 

塞翁が馬のストーリー

この言葉は、古代中国の故事(大昔から伝わる事柄や話)のタイトルです。

僕は、中学生の頃に故事成語として習った記憶があります。

学校で習うということは、役に立つストーリーなのです!

 

「人間万事塞翁が馬」の最初の「人間」は「にんげん」もしくは「じんかん」と読みます。

「世間・世の中」という意味で使われています。

直訳すると、「塞(とりで)に住んでいた老人(翁)の馬についての話が世の中のすべてに当てはまる」、そういう意味です。

 

<紀元前200年頃の話>

いくつかの国が有った当時の中国で、とある国境の塞の内に住んでいた老人一家の話。

ある日、飼っていた1頭の馬が隣の国へ逃げてしまいました。

当時、馬は貴重な財産。

周囲の人は、気遣って老人を慰めます。

しかし、「これは福を呼び込んでくれるかもしれない」と老人が言うのです。

老人の強がりと思っていたところ、数カ月して、その馬が別の馬を引き連れて、なんと老人一家の元に帰ってきました

周囲の人は、「良かったね」と言っていると、

またしても老人は「これは災いを呼ぶかもしれないなぁ」とつぶやきました

 

すると、老人の息子が、馬から落馬をして大きなケガを負ってしまいました。

周囲の人は、「かわいそうに」とお見舞いにやってくると、老人は「今回の事は、良いことが起きるかもしれない」と、またしても言い出します。

 

すると、戦争が始まり、村の男性は戦争に駆り出され、戦死する人も・・・。老人の息子はケガをしていたために戦争へ行かずに済みました

こういったストーリーです。

 

「塞翁が馬」の話の考察

「ああ言えばこう言う、素直ではないお爺さんの話」(笑)のように聞こえますが、

まさに、何にでも「良いと思った事の中には悪い事の種が有るし、逆に悪いと思った事の中には良い事の種が有る」という内容ですね。

良い事が有った後の場合、有頂天になったり慢心しがち。

さらに、落とし穴が有っても気が付きにくくなります。

気が付いても「自分は大丈夫」と思いがちです。

 

実は有頂天や慢心の度合いが大きくなれば落とし穴も大きくなりがちなのでしょう。

きっと、自分で大きく掘ってしまっているのですね。

「良いと思っていたことが実は悪い事でもあり、悪いと思っていたことが実は良い事でもある」という捉え方。

「悪いと思っていた出来事も、その時の経験や気付きが大きな発見や変化に結び付くことが多い」ということです。

 




 

見る角度が変われば、見え方・感じ方も変わる

アドラー心理学でいう「認知論」と同じ考え方です。

「違う方向や角度から眺めてみる」。

物事は、見る方向や角度によって、同じものを見ていても見え方が変わります。

そして、それが出来るってことは、心に余裕が有るんです

心の余裕やあそびは、とっても大事です。

 

僕は、この「塞翁が馬」の話はとても好きで、上手い例え話だなぁと感心します。

物事にはプラスの側面もマイナスの側面も両方ある、片方だけってのは無いんだよって事。

それならば、プラスもマイナスも両方が必要だし、両方が必ず存在するってことですね。

この言葉は、仕事でも恋愛でも、病気になった時でも、中学生であっても大人でも、とっても参考になる例え話。

座右の銘にしている人も多いのです。

 

「塞翁が馬」の使い方

会話の中に、「四字熟語」や「ことわざ」などを入れるのは「年寄り臭い」ので不要かもしれませんが、念のために記載します。

・誰かが落ち込んでいる時に「塞翁が馬って言葉が有るから、そんなに落ち込まないで」。

自分以外の人には、励ましの時にだけ使うと、短い言葉なので「効果的」です。

・自分に何か嫌なことが起きた時に自分に言い聞かす。「万事塞翁が馬だぞ!」。同じく、良いことが起きた時にも、自分に言い聞かす。




 

陰陽の思想

中国には大昔から陰陽思想(陰陽説)と言うものが有ります。

陰陽は英語で言う「プラスとマイナス」。

その思想を分かりやすく伝えてくれている話が「塞翁が馬」。

 

話が脱線しますが、陰陽思想に五行という考え方が結びついて、陰陽五行という考え方も誕生しました。

 

五行とは、世の中は「木火土金水」の5つの成分(要素)から出来ているという古代中国の発想です。

日本で発展した「四柱推命」は、この考えが基本となっています。

我々が大昔の世の中で暮らしていると考えると、大自然の中で生きていれば、周囲のモノの要素はこの5つに集約されるのでしょう。

この「陰陽五行」も面白いロジックなのです。

 

最後に

お釈迦様の話もそうですが世界各地の昔の文明や考え方には、現代にも適応するモノがたくさん有るので参考になります。

昔話でも、国を問わず、今の時代にも通じる「なるほど話や深い話」が色々と有ります。

イソップ物語の「北風と太陽」もよく出来た話ですね。

日本では「ウサギと亀」、西洋では「蟻とキリギリス」、などなど…。

 

面白い事に、いくら文明が発展して便利になっても、人は昔も今も変わらない部分が有るから不思議です。

発展し過ぎて便利になり過ぎた結果、逆に失われたり忘れてしまわないように気を付けなければと思ってしまいます。

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